20世紀少年行ってきた

公開当時? 直前? 変な評論家にこき下ろされてたけど、実際観てみてから、「この評論家、映画の観方も漫画の読み方も知らないんだなあ」とつくづく思ったね。

それまで知識なしだったんだが、映画を観にいこうって誘われてから、なかなか日程が合わないのもあって、どうせならと原作を全巻読みきった。最後まで(21世紀少年までね)読みきって、「これをどう映像にする? どう表現する?」とものすごく楽しみになった。

芸能人ってやつに興味は無い。なので、出演者の名前だの何のテレビで活躍してるだのって話はまるっきり知らない。ただ、映画館のでっかいポスターを見て、「あ、オッチョだ。こっちヨシツネだな」と、何も書いてないのにわかるんだ。漫画を読んだばっかりでイメージが頭に残っていたせいもあるだろうけど、「違う」と思ったキャラはいなかったなあ。今じゃコミック読み返しながら実写の映像が出てくるくらい、みんなはまってたと思う。そういえば、漫画原作だと必ず何人かいる「誰これ?」もいなかったなあ。

映画はとんでもなく面白かった。

事件の起こりから追うのではなく、海ほたる刑務所での角田とオッチョのシーンから回想に入っていく形での導入は、漫画未読の人にもわかりやすいと思う。

原作では大晦日の真実は後から他者の視点で描かれていくけど、映画ではそのまま時系列どおりに描かれ、高校生になったカンナの登場で幕を引く。もちろんコミックを丸々映像化してるわけじゃないから演出とか色々変わってる部分はあるけど、がっつり盛り上げといて次の主人公へスッとつなげるのはうまいと思ったし、走り出したカンナの姿をラストに持ってくるのは次作への引きとしても、観客に対して「まだ終わらないよ!」というメッセージを伝えるにしても最適の映像だった。

第2部でどこまで描かれるのかはわからないけど、本当に60億かけたゴミかどうかは3本全部見終わってからじゃないと答えは出ないと思う。

とりあえず自分の中では、原作読了+第1部鑑賞終了の時点では満点。